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2017.06.16

日米の金融政策トップに“任期バイアス”? 「FRBが日銀に似てきた」との声も。各中央銀行の動向が投資環境に変化をもたらすとみられます

6月14日(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、FF(フェデラル・ファンド)金利の0.25%引き上げが、事前の予想通りに決定されました。また、FRB(米連邦準備理事会)のバランスシート縮小(再投資の減額による米国債とMRB[住宅ローン担保証券]保有額の縮小)について、年内にも開始する方向性であることが具体的な手法・規模も含めて表明されました。

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▲(写真はイメージです)

“償還資金のうち再投資しない金額の枠を設け、枠を超えた部分を再投資に回す。3カ月ごとに枠を引き上げ、再投資に回す金額を減らしていく。再投資しない金額は当初、米国債が月60億ドル、政府機関債と住宅ローン担保証券(MBS)が合計月40億ドル。これを米国債は3カ月ごとに60億ドルずつ引き上げ、1年以上かけて300億ドルにする。機関債とMBSは同40億ドルずつ引き上げ、200億ドルにする。

再投資しない額が上限に達した後は、金融政策が効果的に効く資産規模になったとFRBが判断するまで、上限による再投資縮小を続ける。これによりバランスシートが縮小しても「金融危機以前に比べれば大きくなる」とFRBは指摘。金融システムが必要とする準備預金や将来の金融政策の有効性を担保する観点からも、危機以前の水準にはならないと明記した。”

FRB、資産縮小「投資額を3カ月ごとに削減」 緩和必要なら再拡大も(日本経済新聞)

金融危機後の米国の利上げは、2015年12月・2016年12月・2017年3月に続いて今回で4回目となります。今後、FRBは利上げと併せて米国債やMBS(モーゲージ担保証券)保有額の縮小によって、金融引き締めを実施していくことになります。

気になるのが、発表後の市場の反応です(米国の長期金利は2.1%台に低下)。依然として、インフレ期待は高まってきていません。

そのようななか「FRBが日本銀行(日銀)に似てきた」との声も。
“「物価予想に願望が入っている。日銀に似てきたな」──。FOMC後、ある外資系証券のエコノミストは同僚とそうつぶやきあった。”

“米国の消費者物価指数(CPI)は過去3カ月で前月比マイナスが2回。食品とエネルギーを除いたコアCPIも、5月は前年同月比1.7%上昇と2015年5月以来の低い伸びにとどまった。”

“市場が予想する3年後のFF金利は1.6%半ば。これに対し、FOMCメンバーの予想は、2019年末で2.875%となっている。”

物価に強気なFRB「日銀に似てきた」の声、市場は資産圧縮を警戒(ロイター)

当ブログではイエレン議長の任期が2018年2月までである点を繰り返し指摘してきました。今回のFOMCでバランスシート縮小を打ち出した背景には、任期中に出口戦略を描いておきたいという意向があったのだろうと推察します。金融政策に「議長の“任期バイアス”がかかっているかもしれない」というのは言い過ぎでしょうか。

また、きょうの金融政策決定会合後の黒田東彦日銀総裁による記者会見では、どのようなやりとりがあるでしょうか? 日銀についても出口戦略論の話題が多くなってきました。なお、黒田総裁の任期は2018年4月まで。依然として物価目標までの距離があるなか、日本の金融政策にも総裁の“任期バイアス”がかかり始めているのか、要チェックです。
日銀会合注目点:出口論の行方、80兆円めど、黒田総裁の後任人事(Bloomberg)

!)ニュースなどを参考にしながら、中長期の国際分散投資に取組む筆者の主観に基いて編集しています。詳しくは「当ブログで取り扱う情報について(ご注意)」をご確認ください。
posted by みらい at 07:09 | Comment(0) | 投資の視点/ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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